圧勝に次ぐ圧勝だった。レスリング女子53キロ級の藤波朱理が、8日の決勝で世界ランキング1位のジェペスグスマン(エクアドル)を10―0で下し、公式戦137連勝で金メダルを獲得した。五輪3連覇の吉田沙保里、4連覇の伊調馨という2人のレジェンドに続く実力を持つ新時代の女王は、一体どこまで進化を続けるのか。(船原勝英)
7日の初戦を6―0で滑り出した藤波は、準々決勝のモンゴル選手に第2ピリオドに2ポイントを奪われたものの8―2で快勝。準決勝は10―0のテクニカルスペリオリティで中国選手を退け、「オリンピックチャンピオンになるために今までやってきたので、必ず勝って金メダルを持ち帰れるように。注目してください」と決勝の舞台へ自信満々だった。
グスマンとの決勝は序盤から優位に立って第1ピリオドを6―0とリード。第2ピリオドでも圧倒して10―0のテクニカルスペリオリティで勝負を決めた。
完敗を認めて笑顔を見せたグスマンを抱き寄せ、言葉を交わした藤波は「自分を奮い立たせてくれる選手。ありがとうと伝えたかった」。
勝ったらタックルするつもりだったコーチで父親の俊一さんへ飛びついて「最高です。オリンピック...