台湾で相次ぐ台風、庶民の財布にも打撃

  •  台風が接近した際の台湾・台北市のスーパーは、野菜売り場もほどんど欠品状態となった
  •  幼児向けカルチャーセンターの大きな魅力となっているレッスン中の撮影会(韓国・昌原)

 「台風の影響で野菜の値段が上がっているので…」。今月上旬の週末、妻が台北の青果店で特売が終わっていることに気付いて店員に尋ねると、こんな答えが返ってきたという。

 台湾では7月下旬に台風3号(ケーミー)が上陸した影響で、野菜の価格が上昇。台湾の行政院主計総処(統計局)によると、7月は前年同月比8・6%、8月は11・9%それぞれ上がった。10月上旬に上陸した台風18号(クラトーン)による農畜水産物と民間施設への推定被害額は9日時点で約5・4億台湾元(約25億円)に及んでおり、今後も野菜の値上がりが続けば「必要な量をしっかり確認して買うようにしないと」と警戒する。

 台湾の消費者物価指数(CPI)上昇率は2022年以降、前年比2%超えが続いている。台湾の中央銀行は9月、24年のCPI上昇率が前年比2・2%になるとの予測を発表しており、予測の通りなら、3年連続の2%超えとなる。中銀は今後も引き続き域内のインフレの状況を注視していくとしている。

 物価水準の高い香港から台湾に転勤してきて、当地での外食や買い物にコスパの良さを感じた筆者だが、それはいつの間にか薄れた。物価上昇の流れはいつ落ち着くのだ...

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