首都圏の一連の強盗事件。実行犯として逮捕された容疑者の多くは、いわゆる闇バイトで募られたことがわかった。
闇バイト応募の危険性についてはこれまで何度も報じられているのに、なぜいまだに犯罪に関わってしまう若者が後を絶たないのか。もちろん応募の動機は高額の報酬だろうが、応募以上に問題と思われるのは「やめにくいこと」だ。引っ越しや運搬の仕事のように見せかけての募集につい応じてしまった若者は、連絡先として実家の住所や電話番号を求められることも多いという。途中で反社会的な行為だと気づき「やめたい」と告げても、実家に害が及ぶようなことをほのめかされると、とどまることを選んでしまう人が多いのではないか。
さらに問題なのは、いったん闇バイトに手をつけた人が相談できる先がないことだ。自分もすでに違法な行為に手を染めているのかもしれないと思うと、警察に相談するのもためらわれる。信頼できる知人や学校時代の恩師などに相談するという手段もあるだろうが、「自己責任だと怒られる」「通報されてつかまる」というおそれが先立つとそれもできない。
詐欺や悪徳商法の被害者も相談窓口になかなか相談してくれない、と相談センター...