人気漫画家、山田貴敏さんの直筆原画など約150点を紹介する「ぼくの漫画の歴史 山田貴敏展」が東京都豊島区のトキワ荘マンガミュージアムで開かれている。7月27日まで。
山田さんは1959年岐阜市生まれ。テレビドラマ化、映画化された「Dr.コトー診療所」といった数々の連載作品に加えて、83年のデビュー前に新人漫画賞に投稿した「ふたりぼっち」や、1話目を掲載後に雑誌休刊で未完となった「PreCompleX」など“幻の作品”の原画も見られる。
作画道具や、さまざまな取材写真も展示。「コトー」の舞台のモデルとなった鹿児島県薩摩川内市・下甑島で撮影した写真を見ると、漫画の登場人物にそっくりな顔が並んでいる。
山田さんは40年以上に及ぶ漫画家生活で、けがや病気などの危機を乗り越えてきた。取材会で「病室で漫画を描いたこともあります。その後で編集部に行ったら、僕に漫画を描かせた担当編集者が褒められていたんです。頑張ったのは僕なのに…」とエピソードを披露した。
休館日は月曜(祝日の場合は翌平日)。観覧料は大人500円など。問い合わせは同ミュージアム、電話03(6912)7706。