鳥取市江津の県立中央病院で10日、医療に関心がある高校生らに病院の仕事を見学してもらう「オープンホスピタル」があった。災害派遣医療チーム(DMAT)や手術看護業務の紹介、リハビリテーション体験など、普段は目にする機会が少ない医療現場の一端に触れ、命を守る医療従事者の仕事に理解を深めた。
2013年から毎年実施されていたが、コロナ禍の影響で4年ぶりの開催。県東部を中心に高校生86人、医療系の大学・看護専門学校生82人が参加した。
DMATのブースでは、災害拠点病院としての役割の説明や、2016年の熊本地震に出動した災害派遣車両の見学、災害用リュック、救急搬送などを実践を交えて紹介。また手術室では、看護師からガウンの着脱方法や、医師へのメスなどの手術用道具の手渡し方などの説明を受けた。
鳥取東高2年の北村映果さん(16)は「医療分野も含めて、将来の職種の選択肢を広げるために参加した。学ぶことが多かった」と話した。看護体験の説明を担当した下山英津子副看護師長は「患者の気持ちに寄り添う一助にもなる」と意義を語った。