ウクライナに思いを寄せて 北条ワイン醸造所 支援ワイン継続目指しCF

 売り上げの一部を寄付するウクライナ支援ワインを販売している北条ワイン醸造所(北栄町松神、山田和弘社長)が、手助けを継続しようとクラウドファンディングに挑戦している。集まった支援金は、お年寄りや子どもなどの弱者に届けたり、支援ワインの製造費用などに充てたりする。山田社長は「もう一度ウクライナに関心を持ってもらうきっかけになれば」と話す。

 社長の妻のピロゴバ・マリーナさん(38)は、ウクライナ出身。昨年3月、同社スタッフがウクライナのために何かできないかと企画を立ち上げ、マリーナさんがラベルをデザインし支援ワインが誕生。売り上げの一部を寄付する。同社は、鳥取中部地震で被災し、多くの激励に支えられた経験もあった。

 ウクライナ大使館などへ多額の寄付が達成できたが、報道が少なくなるのに比例して支援ワインの売れ行きもダウン。加えて、瓶、コルク、段ボールなどの資材高騰や輸入資材の輸送料の値上がりも重なって継続的な支援が厳しい状況となった。支援金は、支援ワインの製造や返礼品の費用、ウクライナへの寄付に使われる。目標金額は300万円で、14日現在、212万4千円が集まっている。専用サイト「READYFOR(レディーフォー)」で31日まで募っている。

 山田社長は「支援ワインの販売は、賛否両論あるだろうと覚悟してスタートしたが、たくさんの寄付ができた。寄付はウクライナに直接送り、親を亡くした子どもや体の不自由な方などに届けたい」と話す。マリーナさんは「イベントや講演会などに出かけ、全ての時間はウクライナのために費やした」と振り返り、現在も講演で訴えるほか、現地のボランティアとコンタクトを取るなど奔走している。

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