「地域のじいじ、ばあばになる」。鳥取県米子市角盤町1丁目で子ども食堂「ネバーランド」を運営する辻聡さん(63)、洋江さん(63)夫婦の考えに賛同し、会社員の女性(58)は調理を手伝うようになった。
「寂しい思いをする子ども、冷たいお弁当を食べている子どもを減らしたい」。動機はもう一つある。「新しい人生を歩きたい」。昨年8月に離婚し、人生のどん底から脱したかったからだ。
「米子市 子ども食堂」でインターネット検索すると、ネバーランドが目に留まり、メール送信した。「米子市在住、2児の父親です。活動に興味があります。僕も参加させていただけませんか」。調理師の男性(38)が加わったのは9月19日の弁当作り。「僕の料理が誰かの笑顔に変われば」と語る姿に、そばで聞いていた会社員の斉藤忠典さん(62)が声を張り上げた。