「上手に切れたね」。優しく声をかけるのは、倉吉市福守町でお菓子教室などを開いている白水亜樹さん(42)。ケーキ作りに来た長尾純ちゃん(6)=同市=は、包丁を手にリンゴや桃、バナナ、イチジクを好きな大きさに切り、豆乳ホイップでデコレーションした米粉のスポンジケーキの上に飾り付けた。フルーツたっぷりのカラフルなケーキが完成すると、純ちゃんは誇らしげに母のさや子さん(37)を見上げた。
白水さんは体に優しい料理教室やお菓子教室、オリジナルハーブティー教室を開いているが、健康にこだわるきっかけは自身の体が悲鳴を上げたことだった。
長男の敬真君(6)を妊娠する前、カフェを経営していた。仕事に夢中で食事がおろそかになり、顔色が悪く冷えにも悩まされた。動物性食品を摂取するとアレルギー症状が出て、アルコールや保存料などの食品添加物も口にできなくなった。妊娠してアレルギーは治まったが、体の不調は続いた。ハーブティーを飲み続けると体調が改善し、ハーブにのめり込んだ。