「第66回鳥取県美術展覧会(県展)」(鳥取県、県教委、新日本海新聞社主催)が17日、鳥取市の県立博物館で開幕した。洋画、日本画、書道など8部門の408作品を展示。初日に訪れた美術ファンらは多彩な作品を楽しみ、「芸術の秋」を満喫した。
今回は昨年より14点多い548点の応募があり、最優秀賞の県展賞に14点、奨励賞に33点が選ばれ、両賞を含む290点が入選した。初日には表彰式が開催され、亀井一賀副知事が受賞者を読み上げた。
会場には、県内外の景勝地や人物を描いた絵画や日常の一コマを切り取った写真など、作家の力作がずらり。デザイン部門に初出展した米子高3年の渡部乃々華さん(17)は、変化をテーマにペン画の作品を制作し、県展賞を受賞した。
渡部さんは、建物や植物などさまざまなモチーフを緻密に描写。「まさか自分が受賞すると思わなかった。今後も創作活動を続けて、将来は美大に行きたい」とはにかんだ。
県展に毎年訪れるという同市本高の松尾律子さん(66)は「自分も趣味で陶芸をしているので、さまざまな作品から刺激をもらう」と話した。
例年、開幕初日に行われる受賞者によるギャラリートークや審査員の講評は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、中止された。
鳥取会場の展示は26日まで。10月8日以降、県内5会場を巡回する。