【尾木ママの今日も笑顔で】高齢者のつぶやき

  •  尾木直樹
  •  映画『九十歳。何がめでたい』の1シーン((c)2024映画「九十歳。何がめでたい」製作委員会 (c)佐藤愛子/小学館)
  •  主演の草笛光子さんは現在90歳=5月8日撮影
  •  原作者の佐藤愛子さんは現在100歳=2021年6月25日撮影
  •  映画化された佐藤愛子さんの人気エッセー2冊

 先日、6月21日公開の映画『九十歳。何がめでたい』を見る機会を得ました。作家・佐藤愛子さんの同名のエッセーを映画化したもので、大きな反響を呼んでいます。

 主演の愛子先生役は、実際に現在90歳で、日本映画史上最高齢の主役ではないかとも言われる俳優・草笛光子さん。その演技は生き生きとしていて、思わず「あるある」と膝を打ちたくなる。高齢者ならではの言動や、その裏に潜む心情がリアルにちりばめられています。笑いたっぷりのエンターテインメント、作中に引き込まれてしまいました。

 スクリーンを通して、現在は100歳の愛子先生、草笛さん、2人の大先輩の「生きざま」にはやっぱり「めでたい」と感動したものです。

 ▽共感がほしい

 テレビなどでご覧いただいている通りの、元気な「尾木ママ」のイメージを地で行く筆者ですが、後期高齢者の仲間入りをしてみると、ナルホド、ナルホドと初めて合点がいくことがいっぱい出てきます。

 そもそも高齢者の生活実態も知らずに、斜め上からの目線でとやかく論評されるのはたまりません。

 まず今、大問題となっている物価の高騰。何でも値上がりし続け、年金で暮らしを維持する高齢者の生活を直撃してい...

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