先日、6月21日公開の映画『九十歳。何がめでたい』を見る機会を得ました。作家・佐藤愛子さんの同名のエッセーを映画化したもので、大きな反響を呼んでいます。
主演の愛子先生役は、実際に現在90歳で、日本映画史上最高齢の主役ではないかとも言われる俳優・草笛光子さん。その演技は生き生きとしていて、思わず「あるある」と膝を打ちたくなる。高齢者ならではの言動や、その裏に潜む心情がリアルにちりばめられています。笑いたっぷりのエンターテインメント、作中に引き込まれてしまいました。
スクリーンを通して、現在は100歳の愛子先生、草笛さん、2人の大先輩の「生きざま」にはやっぱり「めでたい」と感動したものです。
▽共感がほしい
テレビなどでご覧いただいている通りの、元気な「尾木ママ」のイメージを地で行く筆者ですが、後期高齢者の仲間入りをしてみると、ナルホド、ナルホドと初めて合点がいくことがいっぱい出てきます。
そもそも高齢者の生活実態も知らずに、斜め上からの目線でとやかく論評されるのはたまりません。
まず今、大問題となっている物価の高騰。何でも値上がりし続け、年金で暮らしを維持する高齢者の生活を直撃してい...