さいたま市大宮区にある「大宮ラクーンよしもと劇場」を拠点に活動する芸人ユニット「大宮セブン」。少ない観客にもめげずに実力を磨き、M―1グランプリ覇者の「マヂカルラブリー」をはじめ、「すゑひろがりず」や「ジェラードン」などの売れっ子を次々に輩出した注目ユニットの歩みがついに映画化される。現メンバー6組の中から主人公に選ばれたのは、マヂラブでもすゑひろがりずでもなく、「くすぶり続けた」芸歴18年のコンビ「タモンズ」(大波康平、安部浩章)だった。
迷走しつつも必死でお笑いにしがみつく2人と、彼らを支えた大宮セブンの絆を、実力派俳優たちの演技でドラマチックに描いた映画「くすぶりの狂騒曲」の公開に合わせ、大波と安部が当時を振り返った。
【タモンズ】ツッコミ担当の大波康平(おおなみ・こうへい)とボケ担当の安部浩章(あべ・ひろあき)が2006年に結成。「大宮セブン」の初期メンバー。結成16年以上の漫才師が競う「THE SECOND」2024年ファイナリスト。
(1)「ただただキツい」くすぶり時代
▼記者 映画化の話があった時の心境は。
◆大波 大宮の劇場で2代目支配人をしていた覚野公一さんが「大宮セブンで...