舞台「Take Me Out」の制作発表記者会見が東京都内で開かれ、演出家の藤田俊太郎が再々演に向け意気込みを語った。アイドルグループ「timelesz(タイムレス)」の原嘉孝ら出演者も出席した。
舞台は米大リーグのロッカールーム。あるスター選手が自分がゲイだと告白したことをきっかけに性的指向、人種などを巡る対立が露呈する。
米中枢同時テロの翌年に米国で初演され、日本では2016年、18年に続き3回目の上演となる。藤田はこの間の変化を「社会では分断が進む一方で、互いの価値観を認め合うようにもなった。この戯曲が描いた未来が現実になっている」と考える。
今年は戦後80年。「世界中が争いに巻き込まれている現在、1945年に何があったのか、みんな問い直している」。藤田が着目するのが、日本人選手タケシ・カワバタの存在だ。祖母が米国で強制収容所に入れられた上、被爆した親戚がいるという役どころ。
カワバタは米国への憎しみではなく、野球への愛をよりどころにする。藤田は、カワバタを演じる原に「演劇への愛」をよりどころにしてほしいと期待する。
これまで舞台や映画で活躍してきた原は、2月にアイドルグループ...