開業50周年を迎えた小田急多摩線を、地元の「撮り鉄」目線でご紹介

  •  栗平〜黒川のお勧めの場所で撮影。写真の8000形はアイボリーに青帯の「小田急カラー」で現役唯一の電車。最近、一部が西武に譲渡されて話題になった=2010年11月
  •  新百合ケ丘を発車し、五月台に向けて出発した9000形。多摩線開業初日の記念列車に起用された。ユニークな顔立ちは「ガイコツ」とも呼ばれ、筆者も好きな電車だった。06年に引退した=05年8月
  •  多摩線といえば「多摩急行」を思い浮かべる方もいるだろう。写真の広告のように、乗り換えなしで表参道方面へ行けるのが売りだった。ところが、18年の複々線完成に伴うダイヤ改正で多摩線の急行はすべて新宿行きに変更された。複々線のメリットで列車が増発された中、千代田線直通に慣れ親しんだ多摩線ユーザー(筆者もその1人)は、夕方ラッシュ時の遅れがちな千代田線との乗り換えに日々うんざりしている=06年5月
  •  唐木田からJR東日本・常磐線の取手まで足を伸ばしていた多摩急行。写真は五月台~栗平間で撮影した東京メトロ(営団地下鉄)6000系の我孫子行き。18年に引退したが、一部はインドネシアで活躍している=10年7月
  •  多摩線にもロマンスカーが走っていた時代があった。写真は唐木田駅に到着した千代田線からの「メトロホームウェイ」60000形MSE=09年7月

 川崎市麻生区の新百合ケ丘から、東京都の多摩ニュータウンを結ぶ小田急多摩線が6月1日に開業50周年を迎えた。最初は五月台、栗平、黒川を経てニュータウンの玄関口、小田急永山までが開通、翌1975年4月に小田急多摩センター、90年3月に唐木田まで延伸されて現在の10・6キロの路線となった。節目の年ということで、ユーザー歴19年で「撮り鉄」の筆者にとっての“ホームグラウンド”を撮影ポイント中心に紹介させていただこう。

 新百合ケ丘を出ると、列車は高度を上げながら右にカーブして本線(小田原線)と別れ、五月台着。丘陵地帯を走る多摩線は高架区間やトンネルが多く、撮影場所はおのずと限られるが、五月台~栗平~黒川間は線路に沿って道路があり、周囲は住宅地ながら開放感がある。

 大リーグで活躍する松井裕樹、サッカー元日本代表の中村俊輔らの出身校、桐光学園高の生徒が利用し、サッカーJ1の川崎フロンターレの練習場からも近い栗平駅は、イベント列車や試運転列車の走行時、ホームの先端に「撮り鉄」が集まる。黒川側から来る列車を撮るには好都合だが、ホームは狭い。黒川へ向かって少し歩くとカーブしてくる列車を気持ちよく撮影でき...

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