【柳亭小痴楽 その男、ヤングマン】七夕~息子の願いと父の願い~

  •  柳亭小痴楽

 このエッセーでもたびたび登場する、わが息子てんのすけ。最近では、ひらがな、カタカナが書けるようになってきているが、全部の文字が反転してしまっている…というようなことを以前にも書いたと思う。

 しかしまぁ、まだ4歳弱。覚え始めの平均の時期は分からないが、周囲の仲間に聞くと早いじゃないか!と言ってもらっているので、早い方なのかもしれない。少なくとも私よりかは早いことは事実。何を隠そう私がちゃんと字を覚えたのは16歳だった…。

 さすがにひらがなは書けていたので、字を覚えたというと多少の誇張があるが、芸人のエッセーなのでご容赦願いたい。が、大体は本当の話で、高校中退で入門をして初めてネタ帳を書くときに、一切と言っていいほど漢字が書けなかったのだ。師匠に「さすがに漢字が書けなさすぎるぞ!」と言われ、そこから小学校低学年からの漢字ドリルで漢字を学び始めた。

 ほかにも、楽屋で分からない漢字が出るとメモをして家に帰ってノートに10回ずつ書いて覚えた。翌日になって昨日まで書けなかった字が書けるようになっているのが、とてもうれしかった! まぁ、そのさらに翌日はもう書けないのだが…。

 そんな落語の稽古のほか...

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