愛犬家が増える一方で高まる少子化の懸念、フィリピン

  •  フィリピンで着実に広がりつつある愛犬家
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 フィリピン人口開発委員会(CPD)によると、将来の経済的な不透明感から、子どもを持つ代わりにペットを飼う夫婦が増えているという。大型商業施設や公園などでは、ベビーカーに赤ん坊ではなく小型犬を乗せて歩くカップルも少なくない。

 愛犬家団体「フィリピン・ケイナイン・クラブ」によると、愛犬家は2020年に約1160万人、飼育数が約1080万匹だったのが、23年は約1200万人、約2300万匹で増加している。飼い犬は倍以上に増えている。米農務省によると、フィリピンのペットフードの売り上げは23年が4億3400万米ドル(約640億円)で、前年に比べ9・3%伸びた。

 当地では、気軽に飼えるペットとして猫の人気も高い。20年ごろからの新型コロナウイルス禍を契機に、人に会えない寂しさから野良猫を飼い始める家庭が多くなったという。街にはペット用品の専門店も増え始めたほか、ペットの葬祭サービスも需要が高まっている。富裕層以外にもペット文化は着実に広がっているようだ。

 犬猫が安心して暮らせる居場所が増えることは、動物好きの筆者として喜ばしい。一方で、当地の合計特殊出生率(女性1人が生涯に産む子どもの推定人数...

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